大阪大学

※2017年5月現在

※InCircle導入事例

導入事例学生間のコミュニケーションツールに簡単で安全性の高いInCircleを採用

大阪大学では、魚崎典子特任准教授指導のもと、外国語学習における学生間のコミュニケーションツールとしてInCIrcleを導入。わかりやすい機能性で学生間のツールとして浸透し、生徒間のコミュニケーションが非常に活性化したとの評価を受けています。

課題
  • 学生全員がアカウントを持っているツールが存在しなかった
解決策
  • 既存ではなく新たなツールを採用し、学生全員のアカウントを確保する
効果
  • 学生たちのコミュニケーション活性化に関して抜群の効果があった

INTERVIEW

今の教育は生徒中心主義への変換期

近年、教育界では、教育観のパラダイム変換が叫ばれています。なかでも注目されているのが教師中心の学びから学生中心の学びへの変換です。教員が一方的に教える講義スタイルの授業(teacher-centered)から、学生中心の自発的に学ぶ授業スタイル(student-centered)に変わろうとしています。

知識は自分自身が築くものであるという構造主義の考えに基づいています。それを体現している「アクティブ・ラーニング」は教育界のトレンドワードの1つで文科省の学習指導要領にも記載されています。

大阪大学 国際教育交流センター 特任准教授 魚崎 典子先生

課題は「学生の自発的な学習と恊働学習を促進させるコミュニケーション」

そのような時代の流れの中で取り組むべき課題として、どのように学生の自主的な姿勢を引き出すか?ということが挙げられます。外国語学習においては授業内学習では学習時間が不十分で授業外学習が不可欠となっています。またstudent-centeredな授業では授業内外での学習者間のコミュニケーションが不可欠となります。実際に授業を担当していると、学生によって望むコミュニケーションが違いますし、活発なコミュニケーションを促す難しさを感じています。

私は長らく、CALL、PDA、 スマートフォン等のITを活用した授業を行ってきましたが、学習者間のコミュニケーションツールとして、既存のツールを運用できないケースが多々ありました(後述)。そこで、学生間のコミュニケーションを簡単にそして安全に取ることができるツールとして、InCircleを利用することにしました。そしてInCircle導入を自分の研究テーマの1つとして取り組んでいます。

授業風景はイメージです

InCircleを選んだ理由

AI CROSSさんのビジネスパートナーであるHUBネットワークス※代表の米川さんとは日本教育工学会 (JSET)のSIG (special interest group)でお会いする機会がありました。2015年夏のSIG合宿で米川さんがInCircleのワークショップを開かれて、実際に利用する機会があり、学生間のコミュニケーションを促進するツールとして授業でぜひ使ってみたいと思いました。

※HUBネットワークス株式会社 東工大発のベンチャー企業(30号) 東京工業大学 公式ホームページ http://educ.titech.ac.jp/shs/future/graduate_stories/048814.html

一般的なツールとの比較

FacebookやLINEなどの既存のコミュニケーションツールの場合、履修者全員がアカウントを保持しているケースはまれです。とは言え、アカウント作成を強要することはできません。実際に嫌だと拒否されたこともあります。学生にとってはプライベートに踏み込まれるようなイメージがあり、良く思わない人もいます。履修者全員がアカウントを持っていなければコミュニケーションツールとして成立しません。そこでInCircleの存在を知り、飛びついたというわけです。HUBネットワークスの米川さんにお声がけし、授業でぜひ利用したいと申し入れました。同時に協同研究テーマとして、その効果を評価する実験を行うことも提案しました。

InCircle導入のしやすさ

導入については、管理画面もシンプルでわかりやすくユーザーフレンドリーでした。教師が事前にアカウント発行をする必要がありますが、履修生30〜40人程度であればユーザー名と初期パスワードとグループ設定のみで時間はそれほどかかりませんでした。学生にとっても使い方は容易だったようで、初めて導入する際に使い方を説明しましたが、全員すぐに使えました。

授業風景はイメージです

使ってわかった効果とは?

コミュニケーションの活性化に関しては抜群の効果がありました。利用期間1ヶ月で、ブログのコメント欄を使ったコミュニケーションとの比較では11倍以上の効果がありました (cf. JSET研究会発表資料)。課題として、授業外でのさらなる利用が望まれましたが、これはシステムの問題ではなくモチベーションの問題と捉えています。

※本研究は2017年2月にオレゴン州ポートランドで開催された国際会議 (CSCW2017) でもポスター発表を行い、世界に向けて発信する第一歩となりました。

InCircle導入の価値はあるのか。またこれからの期待は?

月単価150円で、これだけのコミュニケーション活性化の効果が得られるならば、価格以上の価値があると思います。教師の自由度が高く導入が比較的容易な高等教育(大学)に対して、初等中等教育での導入は事情が異なってくるかと思いますが、 ICTやアクティブ・ラーニングといった逆らえない潮流の中で、InCircleが教育の発展に貢献できると、またInCircleにはその使命があると思っています。

InCircleはシンプルなツールであるが故に、誰でも使いやすく、応用範囲も広いツールだと感じています。今回は学生間のコミュニケーション活性化が導入の目的でしたが、チャットボットと連携することにより、出席管理を行うことができると期待しています。さらには課題提出管理や予習復習に使える簡単なクイズの出題およびスコア管理も行えるようになれば、教師の仕事時間をかなり短縮できるのではと思います。ツールがどんどん発展し、教育の現場で効果を発揮してくれることを期待しています。

※掲載内容は取材当時のものです。(2017年5月時点)

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