営業とマーケティングの違い3つ|連携するコツも紹介します
営業ノウハウ
営業とマーケティングは似たような言葉なので、混同してしまう人も多いでしょう。
しかし、営業とマーケティングには明確な違いがあります。
両者の違いを理解していないと、営業部とマーケティング部がうまく連携できなくなってしまいます。
連携が高められると、今よりももっと売り上げを伸ばせるようになるでしょう。
この記事では、営業とマーケティングの違いを紹介していきます。
営業とマーケティングの違いを理解して、社内の連携を高め、売り上げを伸ばしていきましょう。
【この記事の内容】
営業の役割
営業は顧客に商品を売る行為のことで、「営業=販売」と考えるとわかりやすいでしょう。
さらに営業を細かく見ていくと、以下のような要素に分けられます。
- 顧客の信頼を得る
- 顧客の悩みを解決する方法を提示する
- 商品やサービスを購入してもらう
以上が主な営業の役割ですが、飛び込み営業やテレアポでは顧客獲得もしていきます。
実際の営業活動では顧客獲得をしますが、大きく分けるのであれば顧客獲得はマーケティングの役割です。
マーケティングの役割
マーケティングは、商品が売れる環境を整えることです。
市場をリサーチし、潜在的にニーズを持っている顧客を発見したり、商品を魅力的に魅せる工夫をしたりします。
より具体的に表現するなら、マーケティングは営業の手助けをすることと言えるでしょう。
マーケティングがうまくできていればいるほど、見込みの高い顧客を獲得できるため、営業活動がうまくいきやすくなります。
そのため、営業マンとマーケティングをする人が連携をとり、協力していくことが重要です。
営業とマーケティングの違い
前章までで、営業とマーケティングの役割を紹介しました。
似たような言葉ですが、それぞれ違う役割を持っていることが理解できたかと思います。
営業もマーケティングも商品を売ることを目指しているため、似ていると感じるのです。
とは言え、目指すゴールは同じでも、営業とマーケティングでは目指し方が異なります。
営業とマーケティングの違いは以下3つです。
- 対象
- 目的
- 期間
それぞれの違いをさらに詳しく解説していきます。
営業とマーケティングの違い①対象
営業とマーケティングの対象は以下の通りです。
営業の対象:顧客
マーケティングの対象:市場
営業では目の前にいる顧客を対象としますが、マーケティングは個々を判別できない市場を対象とします。
営業では顧客第一ですが、マーケティングではそもそも特定の人物を対象にする考え方がありません。
マーケティングでは、見込み客となる人物がいそうな市場を絞り込み、アプローチしていきます。
マーケティングは全体を見ており、営業は部分を見ているようなイメージです。
全体(市場)を重要視する考え方は、時に部分(顧客)を蔑ろにしてしまうケースもあります。
そのため、営業とマーケティングがうまく連携するのは難しいのです。
営業とマーケティングにおける大きな違いと言えるでしょう。
営業とマーケティングの違い②目的
マーケティングでは、自社と市場や顧客の関係性をよい状態に保つことを大切にしています。
よい関係性があれば、営業にたくさんのコストをかけなくても成約できる可能性が上がるからです。
関係のよい既存客からより多くの商品を購入してもらえば、新規客獲得にコストをかける必要もありません。
また、関係のよい既存客はこちらを信頼しているので、信頼構築するフェーズを省略でき、営業コストが低く済みます。
一方、営業の目的は成約を獲得することです。
もちろん、成約を獲得する上では顧客との関係をよい状態に保つことは重要ですが、マーケティングよりも短期的な視点になりやすいです。
成約を目指す営業マンであっても、長期的に顧客と関係を続けていくことを意識すれば、営業活動をより効率化できます。
顧客視点から考えても、成約することを目指している営業マンよりも、関係性を重要視している営業マンの方が信頼できるからです。
マーケティングの考え方を身につけて、営業成績をあげてみてください。
営業とマーケティングの違い③期間
マーケティングでは、自社と顧客の関係を良好に保つことを考えるため、自然と長期的な視点が必要になります。
しかし、営業では成約を目指すため、どちらかと言うと短期的な視点になることが多いです。
会社を存続させるためには、売り上げの確保が必要なため、営業部は会社からも短期的な利益を求められます。
とは言え、営業においても長期的な視点を持てば、長期的に安定して売り上げを上げられるようになります。
見込み客の獲得に悩んでいる場合には、長期的な視点を持って顧客とよい関係を築いてみるのもよいでしょう。
ちなみに、見込み客獲得については以下の記事に詳しく書かれています。
どちらも保険営業に特化して書かれていますが、保険以外の営業でも生かせるので、ぜひ参考にしてください。
>保険の営業における見込み客の作り方2ステップ【訪問先に困らない】
なぜ営業部とマーケティング部が対立してしまうのか?
ここまで、営業とマーケティングの違いについて紹介してきました。
売り上げを出すことというゴールは同じですが、ゴールに向かうための方法や考え方が異なることがわかったかと思います。
考え方が異なるので、営業部とマーケティング部で意見が合わず、対立してしまうのです。
どちらの意見も大切なものなので、お互いの意見や考え方を尊重してうまく連携しましょう。
とは言え、社内に対立した雰囲気が蔓延していると、どうしても連携しづらくなってしまいます。
交流会を開いたり、社内の教訓として「互いの意見を尊重する」などというスローガンを使ったりするとよいでしょう。
営業とマーケティングがかけ合わさると相乗効果が生まれる
営業部とマーケティング部は対立してしまいやすいですが、それぞれが連携すると相乗効果で売り上げがアップします。
マーケティングがうまくいけば、営業効率が良くなって何度も顧客の元を訪問する必要がなくなります。
また、営業部が顧客との会話で見出したニーズや傾向などを、マーケティング部に伝えれば、マーケティングの精度が上がるでしょう。
このように、連携が取れると営業部にとってもマーケティング部にとってもメリットがあるのです。
メリットを提示すれば、対立気味の両者も歩み寄ろうとする姿勢が生まれやすくなるでしょう。
また、より連携を強めるためにも、気軽に連絡が取れるようなツールを社内に導入するのがおすすめです。
営業マンが身につけるべきマーケティングスキル
前章では、営業部とマーケティング部が連携するメリットを紹介しました。
社内全体の売り上げを伸ばすためにも、うまく連携してみてください。
うまく連携したいのであれば、営業マンもマーケティングスキルを身につけるとよいでしょう。
マーケティングの基礎がわかれば、連携時にマーケティング部の気持ちがわかりますし、営業の現場で生かすこともできるからです。
マーケティングはさまざまな要素があるため、スキルも多岐に渡りますが、最も大事なのは分析力でしょう。
自社の強みはどこにあるのか、顧客になる人はどんな特性を持っているのかを分析できれば、より魅力的な訴求が可能になります。
ここでは、マーケティングにおいてよく使われる分析方法を3つ紹介します。
分析方法に沿って思考すれば、現状をはっきりと理解できますし、営業時にも役立つので、ぜひ参考にしてください。
3C分析
3C分析とは、分析対象である3つの頭文字をとって名付けられています。
分析する3Cは以下の通りです。
顧客(Customer):どんな顧客がターゲットか、市場規模はどれくらいかなど
自社(Company):商品力や予算はどれくらいかなど
競合(Competitor):競合の強みや価格帯など
3C分析をすれば、自社がどのような戦略で戦っていけば強みを活かせるのかが見えてきます。
他社と差別化できるポイントはどこなのか、顧客に響くポイントは何か考えておけば、普段の営業でも役立つでしょう。
4P分析
4P分析では、商品をどのように売り込んでいくのかという戦略を立てる時に使うフレームワークです。
商品(Product):商品の強みや弱みを分析する
価格(Price):商品の価格を顧客の予算や競合の価格を分析して決める
場所、流通(Place):商品の売り方を決める(訪問営業、紹介営業など)
宣伝(Promotion):ネット広告、チラシなど顧客に合わせた宣伝法を決める
4P分析はマーケティングの根幹になる分析方法です。
営業に直接生かすのは少し難しいですが、あなたが取り扱う商品はどのような戦略を持っているのか知っておくと視野が広がるでしょう。
また、現場の声をマーケティング部に伝える際に、4Pの考え方を知っていると話がしやすくなります。
PEST分析
PEST分析は、顧客理解を深めるために使えるので、営業マンにとっても非常に役立つでしょう。
Politics(政治面):政策や世論による影響はどのようなものがあるか
Economy(経済面):経済状況はどうか、予算はどれくらいか
Society(社会・ライフスタイル面):社会的な流れはどうか、どのような暮らしをしているか
Technology(技術面):使えるツールなどは何か、どんな技術を持っているか
PEST分析であれば、顧客が企業であれ個人であれ、4つの面から分析できます。
顧客がどんな悩みを持っていて、どんな商品・サービスを求めているのかが見えてくるでしょう。
実際に営業した顧客の状況を当てはめてみて、マーケティング部が想定している顧客像との差を明らかにするのもよいかもしれません。
マーケティング部がより実情に近い形で分析できるように、サポートしてみてください。
マーケティングがうまくいけば、あなたの営業もうまくいきやすくなるでしょう。
営業とマーケティングを効率よく行いたいなら…
前章では、営業マンが身につけるべきマーケティングスキルを紹介しました。
マーケティングについて知っておくことで、営業成果を高められます。
とは言え、限られた時間の中で営業とマーケティングの両方をこなすのは大変でしょう。
より効率よくこなしたい場合には、オンライン化がおすすめです。
商談専用ツールを使ってオンライン化すれば、顧客の元を訪問する必要がないため、長期的な関係性を築く場合でもコストを抑えられます。
もちろん、営業部とマーケティング部で情報共有する際にも使えるので、手軽に連携が取れるでしょう。
また、オンライン化すれば人との接触を避けられるので、感染症対策としても有効です。
ちなみに、商談専用ツールであるVCRMなら、顧客側は面倒な会員登録が不要です。
デジタル機器の扱いに慣れていない顧客でも、抵抗感なく利用できるでしょう。
現在、VCRMでは無料資料請求や無料お試しを受け付けています。
無料ですので、少しでも興味があれば以下リンクから申し込んでおくとよいでしょう。
>無料でVCRMの資料を請求する・無料でVCRMをお試しする
まとめ:営業とマーケティングを組み合わせて売り上げを高めよう
営業とマーケティングの違いについて紹介してきました。
記事の内容をまとめましたので、最後に確認してみてください。
- 対象
- 営業:顧客
- マーケティング:市場
- 目的
- 営業:成約すること
- マーケティング:顧客とよい関係を築くこと
- 期間
- 営業:短期
- マーケティング:長期
マーケティングと営業は、目指すゴールは同じでもプロセスにおける考え方が異なるため、対立してしまうこともあります。
しかし、うまく連携すれば売り上げを劇的にあげられるので、営業部もマーケティングの知識を得て連携を図ってみてください。
また、インバウンドセールスというマーケティングを利用した営業方法もあります。
飛び込み営業をするよりも効率的に成約できるため、営業マンの負担が少なくて済みます。
離職率の高さや人材不足に悩んでいる場合には、インバウンドセールスを取り入れるとよいでしょう。
インバウンドセールスについては、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。