ナレッジマネジメントとは?
テレワーク時代の情報共有の重要性

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ナレッジマネジメントとは?

ナレッジマネジメント(Knowledge Management)という言葉をご存知ですか?
実はナレッジマネジメントとは、企業が継続的に活動していくために必要不可欠な手法で、言葉は知らずともすでに実践している企業は少なくありません。
実は近年、テレワ―ク推進による働き方の多様化でナレッジマネジメントの重要性がさらに注目を集めるようになりました。そこで本記事ではナレッジマネジメントについて解説するとともに、メリットや注意点、ツールの選定基準などを紹介していきます。

ナレッジマネジメントとは?

ナレッジマネジメントとは?テレワーク時代の情報共有の重要性

ナレッジマネジメントとは、従業員一人ひとりが持っているナレッジ(ノウハウや専門知識)を会社内で共有することで、会社全体の業務効率化や新たなアイデアの発想を促す経営手法です。職人の世界では「技は見て盗め」などという言葉がありますが、いうなればナレッジマネジメントとはその逆を行く手法です。

例えば、特別なノウハウやトークスキルを持つトップセールスマンAがいたとして、もし「見て盗め」というやり方なら、Aに同行するなどして、ノウハウを学べるかもしれませんが、せいぜいそのノウハウをちゃんと継承できるのは1人いればいい方でしょう。また、優秀な人材ほど他社から声を掛けられる可能性も高く、Aが会社から離れてしまえばノウハウを伝えられる人すらいなくなってしまいます。
そうならない為にもナレッジをしっかりと明文化・データ化して社内で共有し、会社の財産として管理していくべきなのです。

テレワーク時代のナレッジマネジメントの重要性

テレワーク時代のナレッジマネジメントの重要性

終身雇用制が当たり前だった時代では、ベテランから部下へと、自然にナレッジの継承が行われていました。しかし、働き方改革で多様な働き方が認められるようになりました。特にテレワークでは従業員が会社から離れた場所から勤務するケースも多いため優秀な従業員のノウハウを共有する機会が必然的に減少します。
つまり、これまでは自然に行えていたナレッジの継承から転換して、テレワーク時代では意識的にナレッジマネジメントを利用することでナレッジ共有を推進していく必要があるのです。

さて、ナレッジマネジメントが近年重要度を増してきた原因は理解していただけたと思います。それでは、そもそもナレッジマネジメントがもたらすメリットとは何なのかを解説していきます。

属人性の廃止

属人性とは、業務ごとに担当者が決まってしまっているために、他の従業員が業務の詳細を理解できておらず、担当者がいなければ業務の対応ができない状態のことを意味します。「特定の従業員がいないと仕事が回らない」というのは万が一、離職や休職などがあった場合、会社にとってもとてつもないリスクですが、従業員からしても気軽に休みも取れず、退職もできない状況でストレスを溜めてしまいます。

こういった業務の属人性の高さも、ナレッジマネジメントにより解消できます。担当者だけが知っている効率的な進め方をしっかりとマニュアル化して、他の従業員が代わりに対応することが可能です。特にテレワーク下においては、従業員がそれぞれ離れた場所で働くため、属人化が進みやすいい傾向があり、より注意が必要です。テレワーク開始前、もしくは開始直後に担当者のナレッジを可視化し、社内全体で共有しておくといいでしょう。

ナレッジ共有による育成速度向上

基本的に全従業員のキャリアや年齢層はバラバラです。若手からベテランまでさまざまな人が所属しているのが一般的でしょう。
しかし、その場合同じ作業をする場合でも、人によってナレッジの量や質が異なります。ベテランならこれまでに蓄積したノウハウを利用してすぐに片付けられる仕事でも、若手社員が行うと時間がかかってなかなか終わらないということもあるでしょう。
ナレッジマネジメントの導入により、業務に関連している従業員に優れたノウハウが伝わり従業員全体のスキルレベル向上に繋がるのです。

ナレッジマネジメントの注意点

ナレッジマネジメントの注意点

ナレッジマネジメントを導入し組織全体で定着させるためにはいくつか注意しておくべきことがあります。ナレッジマネジメントは全従業員の間で情報共有に対する意識が育ってこそ成功するものなので、情報共有の意識を育てるには、ナレッジマネジメント導入の前にナレッジマネジメントの目的について明確化し、社員へ共有することが大切です。
自社がどんな目的でナレッジマネジメントに取り組むのかをしっかりと共有しながら、社員の情報共有に対する意識を育てていきましょう。

また、目的を明確にするだけでなく、ナレッジマネジメントをおこなった後の効果が測定できるようにしなくてはなりません。もちろん営業成績のように明確な数値があればベストですが、ナレッジマネジメントの効果はなかなかわかりませんので、情報共有の効果を測定・管理できる仕組みづくりが必要です。

ナレッジマネジメントのよくある失敗

ナレッジマネジメントのよくある失敗

先で述べたような注意点を踏まえていないナレッジマネジメントは様々な失敗を招く恐れがあります。本項ではナレッジマネジメントが失敗に終わらないように、反面教師として失敗事例を紹介いたします。

目的が不明瞭

たとえば、経営層の思い付きでナレッジマネジメントを始めた場合、実際に運用する現場メンバーがその意義を見出すことは難しくなり、そういった新しい試みに対して面倒さを感じてしまい、動きのないナレッジマネジメントとなります。これは、単にツールを導入しただけで、目的やビジョンをはっきりと示せていないために起こります。

このような状況を避けるためにはまず、トップがしっかりとビジョンを示す必要があります。何のために、どのような情報を共有するのか、実務においてどのような効果が出るのかを策定し、現場メンバーにそのメリットを伝えてあげることが大切です。

ナレッジの共有が簡単にできない

もし多くの社員に共有すべき素晴らしいナレッジがあったとしても、そのナレッジが若手社員に理解できないものであっては意味がありません。見てもわからない=ナレッジマネジメントは必要ないという認識に繋がり、実行され辛くなるからです。

多くの場合ベテランの培ってきたナレッジは、高度な専門知識により構成されており一朝一夕で学べるものではありません。場合によってはそもそもベテラン社員がうまく言語化できないこともあります。高度なナレッジを誰にでも伝わるような平易なものへと変換する過程もナレッジマネジメントには大切なのです。

ナレッジを共有する人への報酬が少ない

役立つナレッジを持つ人たちは多くの場合とても忙しく、他者のために十分な時間を確保するのは難しい立場です。だからといってナレッジ共有の強制はむしろ逆効果で、仕事を効率化させるためのナレッジマネジメントが負担となってしまいます。こうなると、ナレッジを持つ人達のモチベーションを維持できず、ナレッジマネジメントは失敗に終わることでしょう。

ナレッジを共有することはつまり、自分が今まで苦労して入手してきた知識やノウハウを他者に無償で提供しなくてはならないという意味でもあります。つまり、ナレッジを共有する者に対して、何らかのインセンティブを与えることが重要となってきます。会社への貢献が自身にとってのプラスとなり、正しく評価されるシステムがあれば自然にナレッジマネジメントが進んでいくことでしょう。

データベースを一元管理し、ナレッジマネジメント体制を整えよう

業務に関するナレッジは、おそらくは何らかの形でストックされているはずです。
ただナレッジの共有に使われるサービスは、会社で統一でもしない限りは部署や個人ごとによって異なる場合がほとんどではないでしょうか。
例えば、会社側でナレッジ共有のために社内BBSなどを用意したとしても、使い勝手の悪さなどが原因で現場ではSlackを使っているという状況はよく見られます。

こういった場合、情報ソースが分散してしまうため、従業員からすればどこを見れば目的のナレッジが手に入るのかわからなくなってしまいます。
そういった理由から、ナレッジマネジメントに使用するサービスはあらかじめ社内で一つに統一し一元管理の体制を整えなければいけません。

ナレッジマネジメントツール導入前の選定基準

ナレッジマネジメントは一つのツールにまとめ、一元管理するべきというのは理解いただけたと思います、併せてツールを導入する前の簡単な選定基準を紹介します。

誰でも使いこなせるか

ナレッジマネジメントツールは社内で定着しなければ意味がないので、ITツールに慣れていない人でもすぐに使いこなせなくてはなりません。たとえば、プログラミングの知識等がなくても直感的に使用できるツール等が望ましいでしょう。

スマホに対応しているか

営業職のような職種では外出先でツールを使用する場合がありますので、PCだけではなく、スマホなどのモバイル端末で使用できるかどうかも大切です。
また、近年ではテレワークなどオフィスに縛られない働き方が増えているので、社員がどこにいてもアクセスできるような環境を作ることがナレッジの共有や蓄積をより促進させるでしょう。

アクセス権限を設定できるか

ナレッジマネジメントは共有することを大切としますが、一方で情報セキュリティの観点から考えるとすべてのナレッジに全社員がアクセスできるという状況は危険かもしれません。たとえば、人事管理部門におけるナレッジは他部門の社員には見せないほうがいい場合もあるでしょう。そういった状況にもできる限り対応できるよう、社員ごとにアクセス権限を設定できるツールを選ぶことをオススメします。

スモールスタートが可能か

ツールが使いやすいかどうかは実際に使ってみないことには何とも言えません。特にナレッジマネジメントツールは最終的に全社員が共通して使用するツールとなるので、まずは一部の部署やメンバーでスモールスタートしていくと良いでしょう。先に使い方をマスターした社員が社内用のマニュアルを整備する時間も作れるので、社内により浸透しやすくなります。

ツールによっては、スモールスタートが難しいものもあるので、そこに関しては注意深く選定していく必要があります。

ナレッジマネジメントなら『Shelter』

ナレッジマネジメントなら『Shelter』

最後に、ナレッジマネジメントツールとしてオススメしたい当社のサービス『Shelter即効アプリシリーズ』を紹介します。

『Shelter即効アプリシリーズ』では、スマホ対応や詳細なアクセス権限の設定など、ナレッジマネジメントに必要な機能を備えているツールを格安のユーザー数無制限で提供しています。

また、基本機能もさることながら、『Shelter即効アプリシリーズ』では、会社ごとの業務内容や用途に応じて、導入初日から”即効”で使いこなせるようにUIをカスタマイズしてから納品しているため、使いやすさという面でも最適です。
『Shelter即効アプリシリーズ』についてご興味があればぜひ資料をご請求ください。

まとめ

まとめ

ナレッジマネジメントについて解説しました。
最後にここまでのおさらいです。

・ナレッジマネジメントとは、従業員が持っているノウハウや専門知識を会社内で広く共有することで、会社全体の業務効率化や新たなアイデアの発想を促す経営手法のこと。

・ナレッジマネジメントのメリットは、業務の属人化を防ぎ、社員ごとのスキルレベルを高い水準で均一化できること。

・ナレッジマネジメントの注意点は、導入前に社員に目的やメリットを明確に示すこと、そして導入後の仕組みをしっかりと整えること。この二つができていないと、ナレッジマネジメントが社内に定着しない可能性が高い。

・ナレッジマネジメントは複数のツールを横断して使うと社内の混乱を招くので、一つのツールで一元管理すること。

以上です。働き方改革が何かと求められる昨今ですが、勢いで改革を進めるのではなくしっかりと準備を整えて、従業員全体の足並みをそろえることが社内改革を成功させるコツです。
業務効率の低下や長時間労働などが問題となっているのなら、ナレッジマネジメントを始めてみてはいかがでしょうか。

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